中国語の部

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毎月一首


【11月】飲酒


(『看図読古詩(修訂版)』, 金盾出版社, 1994年より)

【大意】
 自分は隠者の暮らしをしていて、粗末な家を人里の中に構えている。人里に住んでいれば、車や馬の往来がやかましいはずだが、やかましくないのである。君に聞くが、なんでそんなことができるのか? 心が人里から遠ければ(心が俗から遠ければ)、地は自然とへんぴになるからだ。折しも晩秋の季節で、ちょうど菊の花が咲いている。その菊の花を東の籬(まがき)のもとでとり、悠然として南の山(廬山)を見る。山の方では、夕暮れの靄(もや)がたなびいており、その靄の中に吸い込まれるように、鶏が連れ立ってねぐらへ帰ってゆく。このなにげない情景、言葉を忘れてしまう。
(石川忠久編『漢詩鑑賞事典』講談社学術文庫,2009年より)

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 陶潜(365~427) 字は淵明。潯陽(江西省九江)の人。「帰去来の辞」をはじめ田園に遊び静かな隠者の暮らしぶりを詠んだ隠逸詩人として大変有名です。今、コロナ禍の下、こうした心境、生活姿勢は、改めて見直されるべきものではないかと思われます。

 

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