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毎月一首


【十月】九月九日憶山東兄弟


(『看図読古詩(修訂版)』, 金盾出版社, 1994年より)

【大意】
自分ひとりが故郷を離れ、よその国で旅人となっている。めでたいお節句に出会うたびに、いよいよ故郷の親兄弟を懐かしく思うのである。兄弟たちが高いところに登ってその折に、皆そろって茱臾を挿している中に、自分一人が欠けている情景を、はるかに想像する。
(石川忠久編『漢詩鑑賞事典』講談社学術文庫,2009年より)

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 王維(699~759)は十代ですでに詩人として名を成していたとされており、この詩も17歳の作といわれています。旧暦の9月9日は重陽の節句で、赤い茱萸(しゅゆ)の実を挿し、髙所に登って菊酒を飲み、邪気を払い疫病を防ぐ風習があったが、そんな時、自分一人がいないことを思い出してくれているだろうなという、間接的な望郷の念が逆にストレートに伝わってくる大変有名な詩です。
 王維の詩は爽やかで透明感のあるイメージが強く、読んでいてとても心地よい感じがします。十代でこんな詩が書けるなんて、本当にスゴイ人ですね。

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